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イノベーションの階層

イノベーションの階層

■イノベーションの階層とは?
ゲイリー・ハメル氏の著書「未来の経営」において、紹介されているイノベーションの階層について考えてみたと思います。ハメル氏は、著書の中で企業のイノベーションには4つの階層があると指摘しています。同氏へのインタビューで5層として語られている記事もありますが、ここでは下記図の通り、「@業務イノベーション」、「A製品/サービスイノベーション」、「B戦略イノベーション」、「C経営管理イノベーション」という4つの階層について考えてみたいと思います。

イノベーションの階層


@業務イノベーション
まず、最下層に位置しているのが「業務イノベーション」です。業務イノベーションとは、BPRや業務の改善活動を実施していくことにより、生産性を向上させて、競争優位に立とうという視点です。企業として重要な取り組みではありますが、他のイノベーションと比較すると長期的な効果を期待できるかというと比較的に小さな効果しか見込めません。

A製品/サービスイノベーション
次は、「製品/サービスイノベーション」です。製品/サービスのイノベーションはこれまでになかったような製品/サービスを打ち出していくことです。通常のイノベーションをイメージする場合、この製品/サービスのイノベーションが多いのではないでしょうか。こちらも長期間に渡って、そのイノベーションの成果を期待できるものではなく、継続的な取り組みが求められるものです。

B戦略イノベーション
3番目は、「戦略イノベーション」です。こちらは、ビジネスモデルの変革等、長期の戦略の抜本的な見直しが含まれます。実務ベースでは、この「戦略イノベーション」のみ切り離して考えるというよりは、2番目の「製品/サービスのイノベーション」と渾然一体となって取り組まれていくことも多いのではないでしょうか。

C経営管理イノベーション
最後が「経営管理イノベーション」です。「経営管理イノベーション」とは、ヒトの働き方自体を新しくすることです。この取り組みに成功すると長期に渡って競争優位性を獲得できるとされています。「経営管理イノベーション」の原則として以下があげられており、戦略や製品/サービスのイノベーションの土台となってくるものだとされています。

・スピード感のあるタイムリーな戦略変更
・社員全員がイノベーションを生み出せる企業環境
・社員のモチベーションを高める労働環境

■経営管理イノベーションの重要性
個人的には、4つ目の経営管理イノベーションが重要であるという考え方がとても腑に落ちました。これから、情報技術やAIの発達や先進国で起こる高齢化などを考えると、企業のサイズに関わらず、これまでの経営管理の手法では競争力を維持することは困難となってくると感じています。そのため、会社が生き残っていくためには、この「経営管理イノベーション」に率先して取り組む必要があると思います。

[参考文献]
ゲイリー・ハメル, ビル・ブリーン(著), 藤井浩美(訳). (2008). 経営の未来. 日本経済新聞出版社.

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