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2030年までのAIの動向について(Dシンボルグラウンディング(言語理解))

2030年までのAIの動向について(Dシンボルグラウンディング(言語理解))

2030年までのAIの動向について(Dシンボルグラウンディング(言語理解))


(引用)総務省「人口知能の未来 -ディープラーニングの先にあるもの」(2016,松尾豊)に基づいて作成

上記のロードマップにおける6つのカテゴリーの中のDシンボルグラウンディングについて「技術面の概要」、「産業化の可能性」、「産業化にあたっての考慮点」について考えてみたいと思います。

■技術面:言語理解
シンボルグラウンディング問題とは、システム内のシンボルがどのようにして現実世界の意味と結びつけられるかという問題を指しています。これまでの、技術ではAIがシンボルグラウンディングを解決することは難しいとされてきました。

しかし、ディープラーニングによって、特徴量をAIが認識し概念と結びつけることができるようになってきています。シンボルグラウンディングをディープラーニングが解決しつつあり、言語理解、翻訳へと至る可能性ができているそうです。

たとえば、ディープラーニングにより、「鳥が空を飛んでいる」という文章に近い画像を選ぶことができ、更に画像のイメージを表す文章をAIが提示できるようになった場合を考えてみましょう。

この場合には、フランス語で「鳥が空を飛んでいる」と入力がなされると、AI側で画像イメージを選ぶもしくは作り上げます。そして、そのイメージから別の言語たとえば、日本語で「鳥が空を飛んでいます」というイメージを表す文章を作ったとします。インプットとアウトプットの結果を見ると、フランス語を日本語に翻訳したことになります。

この翻訳の工程では、直訳のように不自然な文章ではなく、より意訳に近いようなスムーズな翻訳が可能になるかもしれません。また、翻訳の精度だけでなく、ディープラーニングの技術が進むことによって、将来的には、リアルタイムで翻訳を可能とするようなAIが表れてくる可能性もあるのかもしれません。

■産業化の可能性
・翻訳: 単純な翻訳作業から同時通訳のような高度なスキルまで産業化する可能性
・海外向けEC: 日本語のECサイトが日本語圏以外の言語に翻訳されて掲載(逆に日本語圏以外のECサイトが日本向けに日本語に訳されて入ってくる可能性も有り)

■産業化にあたっての考慮点
翻訳や通訳の機能がどの程度のレベルまで向上し、それがどのような時間軸で実現されていくのかということは、推測することが難しい問題です。おそらく、AIによる高機能の翻訳サービスは、ECサイトの翻訳のような比較的に静的な翻訳活動から同時通訳のような動的な翻訳活動に移っていくのだと思います。

また、個人的な所感としては、2017年時点で個人が語学とどのように向き合うべきかとう問題については、現時点で英語や中国語等の語学力を有していることにビジネス上優位性はあると思います。

しかし、これが将来に至るまで、現在ほど優位性を保持し続けるかというと、そうではなく徐々に優位性を弱めていくと思っています。

語学を習得することは、推奨はしますが、それに依拠したキャリアの計画は立てないほうが無難なのかもしれません。それよりも、日本以外の環境に身を置いてみることに価値を感じる場合や、最先端の環境で勉強することやキャリアを積みたいという場合に必要ならば語学を習得するという姿勢が有用な気がします。

[参考資料]
松尾豊. 人口知能の未来 -ディープラーニングの先にあるもの. 総務省. http://www.soumu.go.jp/main_content/000400435.pdf
清水亮. (2016). よくわかる人工知能. KADOKAWA.

2030年までのAIの動向について(Dシンボルグラウンディング(言語理解))


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