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組織構造を定義する六つの要素(@職務の専門化)

組織構造を定義する六つの要素(@職務の専門化)

■職務の専門化とは
組織構造を定義する六つの要素の中で@職務の専門化について考えていきたいと思います。職務の専門化とは、職務を細かく要素に細分化してくことにより、一人一人が担当する職務を特定化して、専門性を高めていくことです。職務の専門化の例として、ヘンリフォードによる自動車の組み立てプロセスがあげられます。組み立てプロセスにおいては、ある労働者は左の後輪だけをはめる作業を行い、ある労働者はハンドルの取り付けだけを行うというように、職務を標準化して小さな単位に分けていきました。

@職務の専門化
A部門化
B指揮命令系統
C管理の範囲
D中央集権化および分権化
E公式化

■職務を専門化することをメリットは
職務を専門化することのメリットとして、以下の3点が考えられます。
@分業による効率化
作業を分業化することにより、効率性が高まります。先ほどの車の組立の例のフォードの場合には、10秒に1台のペースで車を製造できるようになりました。
A効率的な従業員への訓練
職務を専門化するためには、業務を標準化し細分化していくことが必要となります。標準化する過程で職務が形式知化されていくことになりますので、業務の文書化・マニュアル化が可能となります。このことにより、従業員に対して効率的な教育を行うことが可能になり、スキルを一定レベルに保つことが可能となります。
B機械や装置により更なる効率化が可能
また、専門家により業務が標準化しているため、特定業務を効率良く進めるためのシステムやロボットを投入して、更に業務効率性を高めることも可能になっていきます。

■職務を専門化することをデメリットは
一方で、職務を専門化することによるデメリットは、職務を専門化しすぎることによる人間的問題が発生することです。これは、専門化により、同じような作業を繰り返し行うという結果になり、作業へのモチベーションが低下することやストレスに感じるような状況が生まれやすくなります。結果として、専門化の度合いを高めすぎると、人間的な問題が経済的なメリットを上回り、逆に生産性が低下するという事態になってしまいます。

■職務の専門化と今後の働き方
AI(Artificial Intelligence)やロボット技術が高まるにつれて、標準化・専門化された職務については、人間ではなく、AIやロボットが担う割合が高まっていくことが予想されます。AIやロボットは人間的な問題が無いため、専門化しすぎると生産性が低下するというようなことは起こりません。この事実を考えたときに、今後、生産性はますます高まっていき、そして、専門化された職務は人間からAIやロボットへと移っていくことになるでしょう。このような時代に必要なことは、新商品・新サービスの開発力や業務の標準化自体を考えることができる人材です。

[参考文献]
スティーブン P. ロビンス (著), 高木 晴夫(訳) (2009). 組織行動のマネジメント. ダイヤモンド社.

組織構造を定義する六つの要素(@職務の専門化)


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