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Arc of Distortion:  歪みの度合い(コミュニケーションギャップ)

Arc of Distortion / 情報伝達の歪みの度合い(コミュニケーションギャップ)

■情報伝達の歪みとは
情報伝達の歪み(コミュニケーションギャップ)とは、情報の送り手(A氏)が意図した情報が、情報の受け手(B氏)に正しく伝わらないことを言います。結果として、A氏からB氏に情報が正しく伝わらずにA氏が意図していた反応と異なる反応をB氏が示すことになります。このコミュニケーションギャップは、日常生活からビジネスに至るまで、誰に対しても少なからず発生するのではないでしょうか。特に経営者と従業員等の組織内で立場が異なる場合には良く起こりがちです。

Arc of Distortion:  歪みの度合い(コミュニケーションギャップ)


■情報伝達の歪みが起こる原因
情報伝達の歪み(コミュニケーションギャップ)が起こる原因は様々ありますが、参考文献においては、以下のような項目がコミュニケーションギャップの原因となるとしています。

・希薄な人間関係
・分かりやすさの欠如
・個人の解釈の違い
・性別
・知覚
・文化
・表情等の言葉以外のコミュニケーションに対する誤った解釈
・自己防衛
・フィードバックや確認の欠如
・聞く能力の欠如

ビジネス、特に経営者と従業員などのような上司と部下の関係性においては、特に「@分かりやすさの欠如」、「A個人の解釈の違い」、「B自己防衛」、「Cフィードバックや確認の欠如」、「D聞く能力の欠如」などがコミュニケーションギャップの原因と思います。それぞれ具体的に考えてみましょう。

@分かりやすさの欠如
「簡単なことを複雑に伝える」よりも「難しいことを簡単に伝える」ことの方が大切で、難しいと言われます。特にビジネスのような情報伝達に正確性が求められる場面でのコミュニケーションにおいては、簡潔に分かりやすく伝えることが大切です。メールなども短く分かりやすく伝える方が、正しく伝える上では必要と言えるのではないでしょうか。

A個人の解釈の違い
同じ言葉・内容を伝えても個人によって、捉え方がことなることによってもコミュニケーションギャップが生じます。特に経営者と従業員のように組織内で立場が違う場合には、良く起こりがちだと思います。経営者は、株主や外部環境や企業活動全体を踏まえて意思決定していきますが、従業員は企業活動の一部しか携わることがありません。このことにより、経営者と従業員の間で物事の捉え方が異なり、コミュニケーションをとることが難しくなることがあるのではないでしょうか。

B自己防衛
ビジネスで起こりがちなコミュニケーションギャップの例として、自己防衛があげられます。自身の評価が悪くなるような話や欠点を指摘されるような場合、人間はどうしても自己防衛的になり素直に言葉を受け入れることが難しくなります。自分や相手にとってマイナスの話をする・されるときには、自己防衛が起こりがちであること踏まえてコミュニケーションをする必要があります。

Cフィードバックや確認の欠如
聞き手が聞いた内容を咀嚼して話し手にフィードバックすることや、話し手から聞き手が理解しているかを確認することが欠如しているとコミュニケーションギャップが生まれやすくなります。逆に考えると、人間にはコミュニケーションギャップが必ず発生するものだということを頭に入れて、フィードバックや確認をこまめに行うことが、コミュニケーションギャップを少なくしていくうえで必要な事なのかもしれません。

D聞く能力の欠如
聞く能力の欠如というと、単純に外国籍の方で日本語を理解できないからという場合もありますが、日本語ができていても聞く力が弱いということはあり得ます。聞こうとする意識があまりないような場合、話の背景を理解していない場合、経験がないような場合には話を聞いても理解することが出来ず、結果聞く能力が劣ってしまうことが起こり得ます。

以上、情報伝達の歪み(コミュニケーションギャップ)が発生する原因についてみてきましたが、Cのフィードバックや確認をこまめに行うことが、最もクイックにコミュニケーションギャップを少なくすることにつながるかもしれません。


[参考文献]
Osland S. J., Kolb A. D., Rubin M. I., and Turner E. M., (2006) Organizational Behavior: An Experiential Approach (8th Edition)

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