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マネジメントの3スキル(カッツ、ロバートL)

■マネジメントの3スキルとは?
マネージャーの能力に関わる研究で知られるカッツ、ロバートL氏はマネジメントには3つのスキルが必要だと提唱しています。その3つとは、テクニカルスキル、ヒューマンスキル、コンセプチャルスキルの3つです。

テクニカルスキルとは、特定の業務を遂行するために必要となる技術的なスキルを指します。

ヒューマンスキルとは、他人や組織を理解し、動かすために必要となってくる対人スキルです。

コンセプチャルスキルは、企業の理念を考えたり、組織の方向性を示したり、戦略を練り計画策定をしていくためのスキルです。

■マネジメント階層ごとのスキル
この3つのマネジメントスキルは、様々なレイヤーのマネージャーにとって必要なスキルとなっております。面白いなと思う点は、下記の図に示している通り、マネジメントのレイヤーによって、必要となるスキルの占める度合いが変わってくるとしている点です。

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まず、ヒューマンスキルについては、トップマネジメント、ミドルマネジメント、第一線のマネージャーの全てのレイヤーのマネジメントにとって、同じような割合で必要とされています。しかも、その割合は、コンセプチャルスキルやテクニカルスキルの他の2つのスキルよりも高くなっています。

なお、コミュニケーションの対象は、経営者のようなトップマネジメントはミドルマネジメント、ミドルマネジメントは第一線のマネージャーと変わってきます。しかし、ヒューマンスキルはどのレイヤーにおいても最も必要なスキルととらえられています。

また、経営層であるトップマネジメントにおいては、コンセプチャルスキルの必要性の度合いが強く、テクニカルスキルの度合いが小さくなっています。

一方で、現場に近い第一線のマネージャーにおいては、テクニカルスキルの必要性の度合いが強く、コンセプチャルスキルの度合いが小さくなっています。

この必要なスキルの度合いは、業界や企業文化等によって変わってくるものだと思います。つまり、経営者のようなトップマネジメントにおいてもテクニカルスキルが重視されるケースはあると思います。

しかし、上図の通り、経営者にとってより重要なスキルはコンセプチャルスキルです。なぜならば、トップマネージャーは、コンセプチャルスキルが必要となる、企業の繁栄や発展の直接のカギを握る会社の理念や進むべき方向性を検討することが必要になるからです。