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VRIO(ヴリオ)

■VRIOとは
VRIOは経営資源の価値や活用方法が企業の競争優位性を決めるという考え方に基づいて作られたフレームワークです。

価値(Value)、希少性(Rarity)、模倣困難性(Inimitability)、組織(Organization)の頭文字からとられた略称となっています。

V:価値(Value)
その経営資源は、競合に対して優位性を示せているか?また、その経営資源によって脅威を回避できるか?

R:希少性(Rarity)
その経営資源は少ないか?

I:模倣困難性(Inimitability)
他社がその経営資源を模倣しようすることは困難か?

O:組織(Organization)
その経営資源を有効活用するための組織構造やルールが整備されているか?

■VRIOの使い方のイメージ
高い技術力を有する人材抱えている、技術系のベンチャー企業の経営資源をVRIOで分析したイメージが下記マトリクスです。

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V:価値(Value)
高い技術力を有する人材を抱えていることがこのベンチャー企業の経営資源の中で価値を有しています。

R:希少性(Rarity)
技術は現時点でオンリーワンの技術で、非常に限られた人材しか保有しておらず、人材と技術力の希少性は高いといえます。

I:模倣困難性(Inimitability)
価値と希少性が高い技術であるものの、他社がまねをしようと思えば、できなくもない状態となってきています。

他方、人材は当該分野で超一流の能力を保持しているため、この人材に更なるチャレンジをさせて技術力に磨きをかけることが重要となってくるのかもしれません。

O:組織(Organization)
技術力の根源となっている人材のマネジメントはできておらず、個々人が属人的に業務を遂行しているため、組織としての再現性や効率性の追求に問題があります。

この技術系のベンチャー企業の分析結果として、設備や資金面については、他社と比較して優位に立てる資源とはなっていません。

他方、高い能力を持っている人材にいかに効率良く働きやすい環境を整えるかが競争優位性を維持し、もしくは高めるために必要だといえます。

そこを追求することで、大企業が持っている優れた設備と大きな資金を持ってしても太刀打ちできないような尖った技術で勝機を見出すことができるかもしれません。

■まとめ
以上のように、VRIOは企業が保持している経営資源の価値や活用方法に着目して、どこに強みと弱みがあるのかを明らかにすることができます。

そして、価値が高く、数が少なく、まねをすることが難しい経営資源をうまく活用していくことが、競争優位性を高める上で特に重要となってきます。

そして、このような経営資源が真のコア・コンピタンスであるとらえることができます。