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人材のタイプ(ジェネラリスト、スペシャリスト、T型、π型・ブラシ型)

人材のタイプ(ジェネラリスト、スペシャリスト、T型、π型・ブラシ型)

■人材のタイプとは?
人材のタイプとして、昔から言われているものとして、ジェネラリスト、スペシャリストという分類があります。また、これらの発展系として、T型、π型、ブラシ型というようなタイプの分類もあります。個人として、経営者として、どのような人材タイプがあるのかということを考えておくことも、キャリア形成や人事方針を検討するうえで有用かもしれません。

■ジェネラリスト
ジェネラリストとは、様々な業務を幅広く経験して薄く広くスキルをみにつけていくことです。特にかつての日本の大企業においては、総合職のように新卒で採用された人材が営業部門、製造部門、研究部門、企画部門等と複数の部門を経験することでジェネラリストの素養を身につけさせようというキャリアパスが多くあったように思います。

ジェネラリストが求められたのは、部門全体や企業全体をマネジメントしていくためには、幅広い経験とスキルを身につけたジェネラリストが必要であるとの考え方が背景にあったからだと考えられます。

ジェネラリストは、企業を渡り歩くというよりは、企業内でマネジメント人材を育てていくために必要とされてきた人材タイプという印象を受けます。しかし、近年、ジェネラリストというだけでは、企業内といえどもサバイブしていくことが難しくなってきているのではという印象を受けます。

これは、インターネットの発達により、ジェネラリストが有していた広く浅い知識・情報が広く一般にいきわたっており、ジェネラリストの価値が相対的に下がってきているからなのかもしれません。

■スペシャリスト
ジェネラリストとは対照的にスペシャリストは、ある分野や領域に特化してスキルを専門化させていくことを意味しています。例えば、プログラム技術を突き詰めていくSE、建物のデザインをする設計士、財務分析のエキスパートの会計士、特定分野の研究者等がスペシャリストにあたります。

スペシャリストは、特定の企業に所属するというよりも、スキル・専門性を拠り所として、場合によっては企業を渡りあるくことも辞さずに仕事を獲得していくことを志向される方が比較的に多いのかもしれません。

■T型
T型人材とは、横棒がジェネラリストの素養を表し、縦棒がスペシャリストの素養を表すとすると、Tの字のように両方の素養を兼ねそれた人材を意味しています。つまり、薄く広くビジネス全般の経験・知識を保有し、且つ何か一つ専門性を有している人材です。

個人的な所感として、現在の企業で重宝されるのはこのT型の人材ではないでしょうか。なぜなら、完全なジェネラリストを企業内に多く抱えても企業としての競争力や顧客に対しての価値を創出することにはつながらないからです。他方、完全なスペシャリストは、その仕事の需要がなくなってしまえば、企業内で居場所がなくなってしまいます。

T型人材であれば、一つの専門性が役に立たなくなった時にジェネラリストとしての立ち振る舞いや新たな専門性を確立することも完全なるスペシャリストよりも容易になるかもしれません。

また、部分最適とならずに組織間のコミュニケーションを促進する必要がある場合に、ジェネラリストの素養があることで他部門の理解促進につながることも期待できます。

このように、比較的に規模の大きい企業が欲する人材は、T型タイプの人材となるのかもしれません。

■π型・ブラシ形
π型の人材は、T型人材の発展系で、今日のように職務の専門性が高まってきていることを背景として、ジェネラリストとしての幅広い知識に加えて、専門性が1つではなく2つあることが望ましいという考え方に合致した人材です。例えば、企画と営業、語学力と会計、医療と経営等の組み合わせのように、互いに相乗効果があるスキル・経験であればなお、人材として市場性が高まるのかもしれません。

ブラシ型は、更に専門性が多数にあるような人材で、好奇心が旺盛で常に学び続けること、新しい環境に身を置くことが好きな人材のイメージになるのかもしれません。

■人材のタイプのまとめ
個人としてこれからの時代を生きていくときにどのタイプを目指すのかを念頭入れておくと、キャリアの方向性を考えるときに参考になるのではないでしょうか。その時に、自分の目標とする生き方を実現するためには、どのタイプを目指すべきなのかという観点で考えてみると良いかもしれません。例えば、将来は独立独歩で生きていたということであれば、π型がそれ以上の専門性を身に着けた方が良いという結論に至るかもしれません。

また、経営者であれば、どのタイプの人材を獲得・育成する必要があるのかを念頭に採用活動や社内教育を行っていくことでバランスのとれた人材配置が可能となるかもしれません。

[参考文献]
本間正人(著), (2005). 適材適所の法則. PHP.

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