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パレートの法則

■パレートの法則とは?
パレートの法則とは、80:20の法則とも呼ばれ、上位20%の行動が全体の成果の80%を生み出しているというものです。例えば、ある企業の全商品の売上20%がその企業全体の売上の80%を占めるというような状態です。必ずしも比率は80:20になっているという訳ではないのですが、少数の上位商品が売上の大部分を占めているという事象は多くのケースにおいて当てはまるものだと思います。
このパレートの法則は商品と売上の関係だけでなく、日常生活やビジネスを考察する上で様々な場面に適応できるものだと思います。

■パレートの法則を個人の生活・仕事に当てはめてみると
パレートの法則を個人の生活に当てはめて考えてみましょう。日常生活において、私たちは沢山の行動をしています。食事をする、眠る、風呂に入るといった、生存を維持するために必要なこと以外にも、会社経営などの仕事をする、プライベートを充実させる、勉強をするなどやるべき事、やりたい事がたくさん存在します。これらの頭に浮かぶ全てを万番無くこなすことは不可能だと思いますし、非効率的になる可能性が高いのではないでしょうか。パレートの法則の観点から有効なタスクの進め方は、下記の3点に集約されます。

①タスクのリスト化
仕事、プライベート、勉強等のカテゴリーにおいて、ご自身がやりたい事、やるべき事を全て書き出します。

②状況を劇的に改善するタスクの選択
書き出したリストの中から成果の80%を生み出す、上位20%のタスクは何か、つまり言いかえると現状を劇的に改善するタスクは何かを明確にします。このときに、仕事、プライベート、勉強等のカテゴリーごとに一つずつタスクをピックアップするということでも良いかもしれません。

③実行
仕事、プライベート、勉強においてピックアップされた一つずつのタスクに極限まで集中して、取り組みます。ここで大切なことは、ピックアップされた大切なこと以外は、一旦は行わない決断をすることです。そして、ピックアップされたタスクが完了した段階で、②に戻り、次に状況を劇的に改善するタスクを選択し、実行していくということを繰り返します。

このようにすると、現状を劇的に改善する、つまり最も成果があがるタスクを優先的に実行することが出来るようになり、結果として大きな成果を得られるようになるのではないでしょうか。

■パレートの法則で組織を考えると
蟻や蜂の群れでは、良く働く2割、まあまあ働く6割、怠け者の2割がいると言われています。これなども、良く働く2割が蟻や蜂の群れのエサの8割を収集してきているというパレートの法則が適用できるのかもしれません。
更に、この話には続きがありまして、面白いことに怠け者の2割を取り除くと、良く働く2割とまあまあ働く6割から怠け者が出てきて、2:6:2の比率に戻ってしまうというのです。
この話、企業組織を作っていく上で大変面白い示唆なのかもしれません。蟻や蜂の群れを人に置き換えることに抵抗があるかもしれませんが、意外と人も自然法則からは逃れられないものだと思います。そうだとすると、怠け者の2割を無理やり排除しようとしても、いずれ2割の怠け者が出てくるという状況に陥る可能性があります。そのため、怠け者の2割を排除するのではなく、良く働く2割が辞めてしまったときに、まあまあ働く6割と怠け者の2割から良く働く2割に成長させる仕組みを作るほうが賢明だということが言えるのかもしれません。